サラマンダー
【名前】
サラマンダー 【紹介】
錬金術の大家パラケルススによって提唱された四大元素の精霊のひとつ。
火蜥蜴の異称の通り、炎の中を棲みかとするトカゲ(蛇の場合もあり、「火蛇」といわれることもある)のような姿をしており、
四大元素の精霊の中で唯一動物的な姿で表されている。
生まれてからその一生を火の中で過ごすとされ、幼体のころは芋虫のような姿であり、
これが一定まで成長すると繭を形成して蛹となり、トカゲの姿となるという。
なお、この繭は燃えない素材で出来ており、日本の竹取物語に登場する火鼠の衣のような伝説の素材として扱われたという。作品によっては情熱的な女がこのサラマンダーに変化するという。
実際に『サラマンダーの繭』と称されたものは存在するが、こちらは石綿(いわゆるアスベスト)であり、
正確には鉱物である。 プリニウスの『博物誌』11巻119節で、キュプロス島の溶鉱炉の中に、「ピュラリス(pyralis 火に属する)」あるいはピュトリスと呼ばれるものが住むと書かれている。これは、4つの足を持つ大きな蠅ほどの虫で、炎の中では生きているが、外へ出て暫く飛ぶとたちまち死ぬとされる。これを本家サラマンダーとする説がある(なので上記の文章で、「トカゲ/いもり系なのに虫っぽい」所が出るわけ)。 日本では想像上の生物「火トカゲ」として扱うことが多い。
また、外国ではその他に毒性のトカゲのような生物(爬虫類・両生類を問わず)の名に用いられることがある。 サラマンダーの伝承の基となったのは両生類である『ファイアサラマンダー』という種ではないかと言われている。ファイアサラマンダーは倒木の中などに身を隠す習性があり、この倒木を薪に使った人々が、驚いて薪から出て来た様子が火の中から生まれた生き物と解釈されて火蜥蜴として伝わったのだと思われる。(この他にも火傷を防ぐ為に粘液で体を覆ったり、湿った地面に潜ろうとする性質がある。)
体がいやに冷や冷やとしているという伝承は本種が湿気がないと生活できない両生類だからと考えれば納得がいく。(それでもフィクションにおけるサラマンダーは鱗のある爬虫類として描かれるが。)
なんで両生類であるサンショウウオを爬虫類であるトカゲなんかと誤認したんだとツッコミたくなるが、昔は今ほど科学が発達していない錬金術の時代であったが故に、生物の区別が非常に曖昧だったからだろう。トカゲとサンショウウオは質感を除けばぱっと見のフォルムはそっくりだったのがそれに拍車を掛けたとも言える。
現代の人々の認識で言えば、ヤモリとイモリの区別が付かない人が現代以上に当たり前のように多くいたと言えばわかりやすいだろうか。
皆さんはもし、生物のテストでサンショウウオが出ても間違って爬虫類と書かないように。あくまでサラマンダーがトカゲとされるのはフィクションの世界だけである。 【声優】
中井和哉 【作品】
よんでますよ、アザゼルさん。(第1期) 【Youtube動画】
https://www.youtube.com/watch?v=_d5VLOtSImE 【更新日付】
2020/08/31 10:24:07