真壁史彦
【名前】
真壁史彦 【紹介】
CV:田中正彦 本作の主人公・真壁一騎の父親にして、真壁紅音の夫。真壁は妻の姓であり、旧姓は麻木。
妻の死後は、男手一つで彼を育ててきたが、家事全般を一騎に頼りっぱなしな為に、米を研がずに炊いてしまうなど生活力はほとんどない。一騎不在の際の食事は溝口が店長を任された「楽園」でご馳走になっていた。
売れない陶芸家で「器屋」(小説版は「真壁食器店」)の店主。彼が作る器はどれも非常に前衛的である。
当初はどうやって生計を立てているのかと息子にすら訝しまれていた。 本来の役職はアルヴィスの司令補佐(小説版ではCDCこと戦闘指揮所の戦術顧問)であり、フェストゥムが初めて襲来した日に司令の皆城公蔵が死亡した為、彼の座を継いで新たな司令となる。 性格は身分や状況に左右されない人情家で、厳格な軍人ながらも常に温厚で理性的な対応をする人物。
軍務に忠実であるが、島を守る為に子供たちを戦いの矢面に立たせる事に、内心では強い葛藤と迷いを抱え続けている。一騎を戦わせることを涙を流しながら詫びるなど、父親としての顔もちゃんと持ち、本当の親でなくとも愛する子供を想う辛い気持ちにも配慮を見せる。一騎に竜宮島を出奔され、その行方に思いを巡らせた際も、ファフナーで戦い続けるよりは人類軍の捕虜にされる方がマシだと考えた自分を司令官失格と自嘲していた。
一方で息子同様に不器用かつ朴訥とした人柄で、小説版では一騎に赤紙を渡した際には、「お前がどうしても戦いたくないなら、父さんがなんとかしてやる」という旨を非常に回りくどい言い方(立場上はっきり言うわけにもいかないが)で伝えていた。
「信頼こそ最大の戦力」という理念のもと積極的な情報公開を信条としており、ファフナーパイロットの親に直接赤紙を渡しに出向いたり等、自ら島民の元へ足を運ぶ機会も多い事から、司令官のくせに腰が軽すぎると揶揄されたりもする。史彦自身も自分のそういうところがあまり司令官らしくないと自覚しているが、島民達からの信頼は非常に篤い。 ただし、誤解のないように言うが、あくまでも「島民の判断が必要」「島民も知るべき」と自分が判断した情報を積極的に公開するというスタンスであって、別に何でもかんでも情報をとにかく公開するという訳ではない。
作中では、春日井夫妻を島外追放した件は一般の住民には「フェフナー喪失の責任をとっての自主退島」としている(アルヴィスの主要メンバーには事前に夫妻がスパイである事を共有してその上で島外追放を決定している)。また、遠見母娘に対する査問委員会の件も遠見弓子の捏造に関する真偽などは一般には伏せているなど、流石に島民の足並みを乱しかねない情報や特定の個人を不利にするような情報には、時と場合も考慮して制限をかけている。 かつては日本自衛軍に所属する戦闘機パイロットで、当時の階級は准陸尉。パイロット時代は「レクサス」というコードネームを持っていた。
妻の紅音は日本自衛軍時代の上官で、常に最前線で戦っていた故に損害の激しかった彼女の部隊に補充要員として配属されたのが、最初の出会いである。
当初は隊長が女性である事から戦闘指揮に疑問を持っていたが、彼女の潜在能力の高さに憧れるようになってからは互いに魅かれ合い、最終的には結婚に至った。
この際に、麻木の姓を捨てる事を決め、紅音からは「麻木のままで良い」と言われたものの、決意を曲げずに「真壁史彦」となった。
パイロットとしては、紅音と共に対フェストゥム戦において名を馳せ、「フェストゥム殺しでは右に出る者はいない」とまで評されたエースパイロットだった。そのためダッドリー・バーンズを初めとしたその当時の事を知る軍人の間では名を知られている模様。
ただし、日本消滅後はフェストゥムだけでなく人類軍の人間とも戦っており、そのことを長らく悔やんでいる。
この当時に彼の指揮する部隊が全滅して、敵の勢力圏を彷徨っていた際に溝口恭介に救助されたのが彼との出会いであり、現在では彼を自らの懐刀として頼りにしている。またメカニック・チーフの小楯保とも旧知の間柄で、互いに立場に関係なく気の置けない会話をする仲である。 顎の傷跡はこの当時に被弾した機体の破片で負ったもの。また、人類軍の核攻撃による放射能汚染の後遺症が残っており、瀬戸内海ミールの影響下でなければ生命に危険が及ぶレベルである。 本人の思想や方針としては「フェストゥムを理解しないままでいいのか」「フェストゥムも還る場所を探しているのではないか」という思想を持っていた妻の紅音の影響で「フェストゥムとの共存」を目指している。陶芸も土に触れることで、土とほぼ同じ珪素で構成されたフェストゥムを理解しようとしていた紅音の影響で始めたもの。
その為、皆城公蔵の「決戦」を望む姿勢には苦慮していたが、彼の考えにも理解は示しており、また公蔵の方も共存という思想を全否定はしなかった事から、互いに表立って対立する事はなかった。
さらに、上記の通り過去に自分が人間と戦った経験から、敵とはいえど同じ事態を、特に島の子供達に繰り返させない為に「人間とは決して戦わない」という姿勢を貫いている。 一方で、司令官としては実はかなりの「策略家」でもあり、実際に作中では人間相手の策謀や戦略では相手に出し抜かれたような描写はほとんどない。
EXODUS終盤での人類軍への呼びかけなど、一見理想論を唱えているように見えて、実際は合理的な分析や戦略に基づいて行動している事も多く、非常にしたたかな面もある。
新国連や人類軍を半ば囮にするような作戦を下すなど場合によっては冷徹な判断もしており、決して理想論を唱えるだけの甘い指揮官などではない。 作中では2つ年上の女医・遠見千鶴と心を通わせる間柄になっており、その手の事柄に疎い一騎が自然と察して(自分が戦死した後のことを考えて)気を回し、千鶴が子をもうけたと勘違いした羽佐間カノンは真っ先に父親は司令かと予想したほどである。
紅音も年上だった為、何気に年上キラーである。 【声優】
田中正彦 【作品】
蒼穹のファフナー EXODUS(第2期) 【Youtube動画】
– 【更新日付】
2020/08/30 22:42:47