ライオン
【名前】
ライオン 【紹介】
哺乳綱食肉目ネコ科に属する大型の肉食動物である。
アフリカの広範囲な地域とインドの一部に棲息する。古代にはヨーロッパ~中東にも分布していたが絶滅した。数万年前にまで遡ると、ホラアナライオンやアメリカライオン等がシベリアや北米にも生息していた。 野生ネコ類には珍しい様々な性質を備えている。
雌雄異型で、オスは立派な鬣(たてがみ)を生やすのが最大の特徴。
また、1~2頭のオスと数頭のメス、その子供たちで成り立つ大きな群れで暮らし、20-400平方キロメートルの縄張りを形成して生活をし、この群れを「プライド」と言う。 プライドは基本的に母系社会であり、中で産まれたオスは成長後は出ていかなければならない。
放浪して既存の群れを乗っとったりして自分の群れを持てればいい方で、勝負に勝てなければそのまま怪我で死ぬこともある。
このため、野生のオスはあまり長生きできない。
またプライドを率いるようになっても絶対的な亭主関白であるとは限らず、メスたちの機嫌を損ねると相応の扱いをされることがある。野生下では、鬣のないオスが鬣のある先代ボスを倒したところでメスに逃げられてプライドが解散したり、リーダー格のメスに嫌われて孤立するといったケースが確認されている。飼育下でも、多摩動物公園ではオスの「ジャンプ」が発情期に交尾に応じなかったとためにメスたちにフルボッコされた事件が発生したことがある。参照
メスはそのままプライドの中で暮らすことになり、特に同時に生まれた姉妹同士の絆は強い。
飼育下では15〜20年ほど生きる。京都市動物園で飼育されていたオスの「ナイル」が25歳まで生きた記録がある。 群れの数と筋力を頼みにシマウマやスイギュウなどの大きな獲物を狩る。
その発達した筋肉で相手に飛び掛かって押し倒したのち、喉元に咬み付いて気道を絞め上げて窒息死を狙うのがライオンの狩りのセオリーである。
個体自体のパワーも凄まじく、前足の殴打も小動物程度は一撃で即死させる威力があり、これで獲物の足を叩くことで機動力を損なわせようとする時もある。 反面、走るための筋力や持久力に欠けるため、獲物を追い回して捕えることは得意ではなく、狩りの際には他種ネコ科以上に標的を慎重に見定める傾向が強い。またそれ故に、他の肉食動物(ハイエナ、豹、チーターなど)から獲物を強奪する事もよくある。
ネコ科の中でも際立って重量級に育つためか木登りも得意ではなく、素早く上り下り出来るのはごく若い段階までで、完全な成体に至ってはメスのみが一定の高さまでゆっくり登れる程度。 普段はメスが主体となって狩りをおこない、オスは能動的には動かない。しかしさすがに餓死の危機となるとオスも積極的に動き、ときにはゾウやキリンといった危険な獲物を狩るという、大胆な行動に出る姿も目撃されている。ゾウには昼間は勝てなくても夜になると有利になれる。豹の獲物を横取りする際に木登りできることも確認されており、その体格に見合わず意外に器用なところもある。
ライオンを指す言い回し「百獣の王」は威風堂々とした容姿に加え、こうしたアグレッシヴな生態に由来するもの。
反面、アフリカゾウやキリン、サイ、カバに殺されたり、シマウマたちを襲うも失敗したりすることもある。
アフリカの最強ハンター候補として、ナイルワニが挙げられる。ライオンにとってワニは餌のひとつだが、ワニもライオンの餌を横取りしたりライオン自体を殺したりしている。 スポーツハンティングなどの影響で、現在では野生における個体数が減少傾向にある。中にはマシンガンを乱射するなどえげつない殺され方をするケースも…
ライオンの個体数の減少の理由として環境破壊もある。それによる人間との生活圏の重なりによって、ライオンに襲撃され、殺される人もいる(特に19世紀末にウガンダで発生した事件では、2頭の雄によって数十名近い犠牲者が出ている)。
こうした脅威がある地域においては、ハンティングは安全確保の手段の一つである。 【声優】
大塚明夫 【作品】
アフリカのサラリーマン 【Youtube動画】
https://www.youtube.com/watch?v=zNWYUXJUAZ4 【更新日付】
2020/08/30 09:44:49